【初心者向け】イーサリアム(ETH)について

皆さんはイーサリアム(ETH)という仮想通貨はどのようなイメージをお持ちでしょうか。

「ビットコインと同じようなものじゃないの?」「ビットコインとは何が違うの?」「どうしてイーサリアムはビットコインの次に人気なの?」

このような疑問がある方もいると思います。
今回は、そんなイーサリアムについて解説します。




イーサリアムとは何か

イーサリアムとは、現在、ビットコインに次ぐ時価総額2位の仮想通貨です。ビットコイン以外の仮想通貨はアルトコインとなるため、アルトコインの中では、最も時価総額の高い仮想通貨となります。

イーサリアムには、ビットコインと同様、ETHという単位で取引可能な「通貨」としての側面と、dAppsという、イーサリアム上にシステムの構築を行える、「プラットフォーム」としての側面があることが特徴的です。

日本では、通貨としてのイーサリアムとプラットフォームとしてのイーサリアムが同じ「イーサリアム」という言葉で使われることが多いです。そのため、どちらの意味を指しているか、きちんと判断しなければなりません。

イーサリアムの特徴

イーサリアムの特徴は、以下の5つが挙げられます。

・スマートコントラクト
・dApps 構築のプラットフォーム
・発行上限、半減期がない 
・DeFiの広がり
・SECに価値を認められている

・スマートコントラクト

イーサリアムの特徴の1つとして、「スマートコントラクト」という機能があります。スマートコントラクトとは、契約や取引を自動で行うことができるプログラムです。

例えば、AさんからBさんに毎月10万円送金するという取引が発生していたとします。

毎月決まった取引を、その都度行うことは面倒なので、スマートコントラクト上で上記の取引を自動でプログラムすることができます。

  1. 現在の日付を確認する
  2. 残高を確認し、10万円以上あることを確認する
  3. 毎月月初に、Aさんの口座からBさんの口座に10万円を自動で送金する
  4. 残高が不足するまで繰り返す

以上のような取引を毎回操作することなく、自動で行うことができます。

・dApps 構築のプラットフォーム

dAppsとは、decentralized applicationsの略称です。

直訳すると、分散型アプリケーションという意味になります。ビットコインの取引時には、ブロックチェーン上に取引の内容が記録されます。

dAppsである、イーサリアムは、通貨取引の基本情報に加え、ブロックチェーンの中に様々なアプリの保存、実行ができます。

そのため、現在、イーサリアムの中には、様々なアプリの開発、活用が進んでおります。

これがイーサリアムのプラットフォームとしての側面であり、他の仮想通貨にはない大きな特徴です。

・DeFiの広がり

DeFiとは、Decentralized Financeの略で、分散型金融という意味になります。

DeFiは、先ほどのスマートコントラクトを活用して構築されており、仲介者を入れずに金融サービスを当事者同士で直接取引することができます。

仮想通貨の取引には、国内では、CoincheckやbitFlyerなどの取引所が多く使われており、この取引所を仲介することで、取引を行うことが一般的です。

一方、DeFiはブロックチェーン上で取引が行われており、すべての取引がネットワーク上で公開されており、誰でも取引の内容を確認することができ、非常に透明性が高くなっています。

また、DeFiのソースコードはオープンになっているため、システムの信頼性も高くなっています。

2020年頃から急成長しており、DeFi関連の銘柄が大きく値上がりしています。

・発行上限、半減期がない

ビットコインや、イーサリアムは Proof of Workと呼ばれる、マイニングによって通貨が発行される仕組みとなっております。

ビットコインには、マイニングによって発行されるビットコインの総量が予め決まっていますが、イーサリアムには、発行上限がありません。

そのため、この先上限を設定しない限り、マイニングを行うマイナーは次々とイーサリアムを産み出し、半永久的にマイニングを行うことができます。

ビットコインには、発行上限が決まっているため、半減期というプログラムで、マイニングの報酬を減らすことによって、予め需給のコントロールを行っていますが、イーサリアムにはそれがありません。

上限が決まっていないため、価格を安定させやすいといった特徴があります。

半減期については、こちらの記事をご覧ください。

・SECに価値を認められている

SEC(米証券取引委員会)は、アメリカの市場監視機関であり、投資家保護と公正な市場整備のため、株式や債権などの証券取引の監督・監視を行っています。

日本では、証券取引等監視委員会(SESC)が同様の役割を担っています。

SECは現状、仮想通貨の中で、ビットコインとイーサリアムのみが十分な分散をされており、証券ではないと断言しております。

つまり、SECに通貨としての価値を認められているということになります。

SECの審査の上で、イーサリアムはビットコインと同様の価値の裏付けがなされているため、利用者は安心して、イーサリアムを使うことができます。

イーサリアムの歴史

・イーサリアムの開発者

イーサリアムは、2013年、当時19歳のヴィタリック・ブテリン氏によって考案されました。

ヴィタリック氏は、ビットコインマガジンの創設などによって、業界に貢献してきました。

ヴィタリック氏は、人々がブロックチェーンを分散型の送金システム、モノの売買、個人認証など、仮想通貨以外の目的に使おうとしていることに着目したが、人々が使用していたプラットフォームが不十分なものだと考え、イーサリアムの発案に至りました。

19歳でこのようなシステムを考案するなんて天才ですね。

・THE DAO事件

2016年6月17日に、DAOと呼ばれる自律分散型組織の確立のために集めた資金をハッカーによって盗まれる「THE DAO」という事件が発生しました。この事件は、約360万ETH=当時のレートで約60億円がハッキングされました。

イーサリアムのコミュニティでは、ハッカーが盗んだ取引記録を削除し、新たに取引記録を複製することで、被害者に補填する案が採択され、措置が行われました。

イーサリアムは本来、意思決定機関のない分散化された運営でなくてはなりません。
そのため、この措置に反対する人たちがおり、反対する人々のグループでは、イーサリアムとは別に、イーサリアムクラシックという通貨が別に運営されることとなります。
イーサリアムクラシックはTHE DAO事件を機に生み出されることとなったのです。

・システムアップデート

イーサリアムには、「Frontier」「Homestead」「Metropolis」「Serenity」という4つのアップデートが計画されています。
すでに3つ目までは完了していて、現在はSerenityのみとなっています。
Serenityは2020年12月1日に開始されており、イーサリアム2.0への移行が始まっています。イーサリアム2.0にも4段階のフェーズがあり、現在は、フェーズ0の段階です。

2020年にDeFiブームが起きて以来、大量のトランザクションが行われており、トランザクションの遅延が起きているという課題が起きています。
そのため、イーサリアム2.0では、この課題を解決すべく、開発に期待がされています。

これまで、PoWによって、報酬が支払われていましたが、PoWには、膨大な電力が消費されるなどの弊害があります。
そのため、イーサリアム2.0では、持っているコインの量と保有期間によって報酬を支払うマイナーを決める仕組みであるPoS(Proof of Stake)が実装される予定となっています。

ネットワークのパフォーマンス向上などが実施されるこのSerenityが完了することで、イーサリアムは一旦の完成形となります。

イーサリアムの価格

時価総額がビットコインに次ぐ第2位のイーサリアムは現在、価格が上昇し続けております。

2021年2月2日に初めて1,500ドルを超えましたが、最高値は更新をし続け、2021年2月6日時点で、1,700ドルを超えています。

価格の推移は以下の通りです。

(出典:Blockchair)

また、イーサリアムの取引時には、トランザクションとスマートコントラストの実行に「ガス」と呼ばれる手数料を支払う必要があります。

イーサリアムの価格上昇に伴い、このガス代も上昇しており、取引の実行時に多額のガス代を支払わなければならない状態となっています。

ネットワーク上のリソースが限られているため、イーサリアムの取引が増加することや、スマートコントラクトの増加などにより、ガス代が上昇していきます。

反対に、ネットワークのリソースが空いている場合、ガス代は下がっていきます。

ガス代の推移は以下の通りです。

(出典:Blockchair)

2021年2月4日に初めて20ドルを超え、2021年2月6日時点では28ドルと、さらに高騰し続けております。

現在は、DeFiの拡大などによって、イーサリアムの取引量が増え、需要が高まっているため、ガス代も上昇しているということです。

ガス代を下げるためにも、トランザクションの処理能力を向上させる、イーサリアム2.0への移行が期待されています。

まとめ

時価総額がビットコインに次ぐ2位のイーサリアム。

イーサリアムの技術、将来性に注目が集まっています。

通貨という側面以外に、イーサリアムは、システムを構築できるプラットフォームであるということが、ビットコインとは最も異なる特徴です。

皆さんも、その将来性に投資する対象として考えてみてはいかがでしょうか。

仮想通貨の取引なら、以下の取引所がおすすめ!

当サイトでは、仮想通貨取引を始めるなら、以下の取引所をおすすめしています。

・Coincheck 

おすすめする取引所の1つ目は、アプリダウンロード数が国内No.1のCoincheckです。

使いやすい画面で、取引が分かりやすいとユーザーに人気の取引所です。

Coincheckの登録方法はこちらの記事をご覧ください

・bitFlyer 

次におすすめする取引所は、ビットコイン取引量国内No.1※のbitFlyerです。
※ Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2019年1月-12月の月間出来高(差金決済/先物取引を含む)

bitFlyerは国内最大級の仮想通貨取引所で、これまで一度もハッキングされていない、高いセキュリテイを持つ取引所です。

こちらも使いやすいので、おすすめです。

bitFlyerの登録方法はこちらの記事をご覧ください